入門して最初のお稽古で習うのが、お部屋の入り方や扇子の扱い方。そして、使い帛紗のさばき方でしょうか。やがて、帛紗でお道具を清めるしぐさをまなび、いよいよ自分で薄茶を点てることになります。その初歩のお点法が「茶盆点」です。
まだ、お道具のことも呼び名のこともよく分からず、先生の言ってることも半分以上イミフメイで、言われるがままに手を動かし、夢中になっていると足がしびれ、もう、何がなんだか・・・。
茶盆点には、柄杓の扱いを除くほぼ全ての動作の基本が盛り込まれています。一連の点法ができるようになれば、柄杓での薄茶、濃茶とすすみ、後は際限なくさまざまな点法がございます。何年続けていてどんなに習う点法がすすんでも、時折茶盆点に立ち戻り、何がなんだか分からずにオロオロしていた気持ちを思い出してみるのも、良いものです。